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There is nothing to writing. All you do is to sit down at typewriter, and bleed. - Ernest Hemingway

非典型担保の整理と、口述筆記について少し。


非典型担保を整理してみました。
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個人的にとても好きな「基本民法Ⅲ」(大村敦志著)の該当部分を要約して、ちょっとだけどこからか聞いた知識を足したものです。

基本民法〈3〉債権総論・担保物権

基本民法〈3〉債権総論・担保物権


本の内容をまとめたり、何かしら考えごとをするときは、上のようなダイアグラムをよく書きます。ダイアグラムというと大げさだけど、言葉を四角形で囲んで、矢印でつなげたり、グループ化したり、色塗ってみたり、とそういう感じ。
四角形がすきなので、紙の上に自由に四角形書いて、その上に言葉をのせていくようにメモを書いてます。なので、本屋でも表紙に四角形が書いてあると思わず見ずにはいられない。

で、昨日、丸善で見つけて即買いしたのがこの本。↓

「箇条書き」を使ってまとまった量でもラクラク書ける文章術

「箇条書き」を使ってまとまった量でもラクラク書ける文章術

タイトルの示す通り、文章の書き方の本。
文章の骨組みの作り方を「ブリット」と「ボックス」という言葉を使って説明してます。ボックス…、いいね、四角形を連想させるすてきな響き。

「ブリット」とは、箇条書きのこと*1
「ボックス」とは、この箇条書きの文を収納する箱のこと。

アウトライナーで言えば、アウトラインを構成する一文一文(この一文一文を徹底的に単文の箇条書きにするところが特徴)がブリット、それをひとくくりにしたより上位のかたまりがボックス。

著者は、この文章の骨組みの作り方を「思考のビル」と表現しています。常日頃、文書のドラフトは、建築の設計図のような出来上がりをイメージして書くので、この表現もぴったりしっくりくる感じでとても気に入りました。


ま、でも、これだけならたぶん買わないで帰ったと思うのだけど、この本の第4章の⑥を見て、即買い決めました。

第4章には、ICレコーダを使って文章の草稿をつくる方法が紹介されてました。いわゆる口述筆記。この口述筆記って以前から興味があって、10年ほど前にドラゴンスピーチやアミボイスを試したこともある。でも、なかなか難しくて結局そのまま放置しちゃってました。

この本では口述筆記の達人として、経済評論家の長谷川慶太郎さんという方が紹介されています。この方はこれまでに約250冊の本を出されていますが、その全ての著作が口述筆記で行われているそうです。
なんといってもすごいのがここ。

取材に行くと、テーマと文字数を聞かれます。
たとえば、「来年の世界経済について4000字でお願いします」と言うと、一言「わかりました」とおっしゃって、たとえば、次のように話はじめます。

そして、「終わりました」と、にっこりされるのです。
長谷川さんは、数分間よどみなく話すだけです。
そして、テープレコーダーに録音された話をワープロで文字に起こすと最初にお願いした文字数の原稿ができあがるのです。
はじめてのときは驚いてしまい、何度もできあがった原稿(といってもテープ起こしをしただけですが)の文字数を数えてしまいました。
何度数えても3996文字であり、これはまさにミラクルでした!


第4章「ICレコーダーに吹き込んで草稿をつくる方法」p130-p131より

すごい!
これはほんとにすごい。文章を書くアタマのプロセスにすごく興味がある者としては、長谷川さんの頭の中にどういうイメージがあるのかとても知りたい。
ドラフトを頭の中だけで構成し、それが言葉として一直線につながって口から出てくる。そして、修正もない!
この本の著者も「長谷川さんの頭のなかには、すでに「書かれたもの」が存在しているように感じました。」と書いてます。


こういう方はほんとに一握りの天才ともいえるので、あれなのですが、少しでも論理的に話ができるようになりたいな、ということで、口述筆記のトレーニングをしてみることにしました。
実際、iPhone音声認識機能は非常に精度が高く、また、一文、二文をまとめて読み上げてもきちんと認識してくれます。さっそく少しやってみたのですが、なんというか、その、出来上がった文を見てみると、まぁ幼稚というか、ほとんどあほに近いのですね…ですね…
なんというか冗長でしまりのない、なんというか、なんというか…

がっくり

とりあえず、しばらくは続けてみようと思います。
そのうち音声認識だけで、ブログ記事が書けるようになったら、それはとてもすばらしい

*1:英語で箇条書きのことをブリット(bullet=弾丸)ということに由来するそう。箇条書きの頭につける•が弾丸のように見えるから。