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There is nothing to writing. All you do is to sit down at typewriter, and bleed. - Ernest Hemingway

スラムドッグ$ミリオネア

スラムドッグミリオネア、みました。

スラムドッグ$ミリオネア - Wikipedia

以下、ストーリーの内容に関する記載があります。

最後から2番目の問題、fifty-fiftyの後、ジャマールは司会者から教えられたBとは違うDを選択する。

正解はジャマールの選んだDだった。

正解はD!おめでとう!!!ってシーンを見て、私は、この司会者は正解を教えたんだと思った。大金を手にする資格のある者は、最後は人に頼るんじゃなくて自分の力で手にする、そういうことを教えてるんだと思った。 本当に尊敬できる人や人をひっぱりあげる人は、手助けをするのみ、そういうことなんだと思った。

あぁ、やっぱり。
「かつてスラムからこの番組で大金を勝ち取った者が一人だけいる。俺だ。勝利は目前だ。」
司会者の言った言葉は本当だったんだ。じーん、、としたのに

ところが、司会者は本当に単に不正解を教えただけだった。

司会者から解答はBだと教えられたにも関わらず、ジャマールはどうしてDを選んだんだろう。 答えを知らないのに。 何を見抜いていたんだろう。

結局、ジャマールはラティカと幸せになる。 まだ救いがある。 果たしてあれが救いなのかは、よくわからないけど。

サリームは?
サリームがなぜ死ななきゃいけない?

武器を持って闘ったのに、自分の境遇から逃れようと必死で銃をもって闘ったのに、 サリームがいなきゃ、ジャマールとラティカはあのままだったかもしれないのに、

銃の力で境遇も変えられる、それを知ったサリームに悪い大人がつけこんで、権力を与えて使い倒す。

結局、最後にラティカがジャマールの元に戻れるのも、サリームの犠牲があってこそ。 最初から最後まで、2人の幸せはサリームがいなきゃ成り立たないのに。

ヒーローなんて、常に悪役がいなきゃ存在できない。
どちらもどちらがいなければ成り立たないのに、片方が救われて、片方は救われない?

そんなわけがないだろう。
なんで「生きてること」が救いだって、そんなどうでもいい観念が蔓延してるんだろう。
「生きてること」が救いなら、「死ぬこと」だってまた救いのはずだ。

なんで3人が犠牲になる?

金のない悲劇。

信念や理想は、それぞれにある。
それは、「信念」や「理想」なんて、そんな概念は存在しないということ。

そういうものが、一番怖い。 そんなことを再認識した映画でした。

アカデミー賞さいこー(泣

ずびー はなみず