物権と債権、そして物権から債権化への流れ
■
「この世の全ての事象を権利と義務で説明しようという、物理学にも比すべき壮大な営為」
法学を定義してこう書いていらしたのは、確か内田貴先生だった気がする。
■
物権と債権について復習がてらアウトラインを書いていたら、いろいろ広がってきちゃって、収集がつかなくなってきた。 こうなるともう文章としてまとめるのは難しいので、アウトラインのまま放り投げてみることにする。後は勝手に育ってくれることを期待。
- 物権とは、物に対する直接的支配権
- 一物一権主義
- 一物一権主義を、権利の客体の側から見ると、一つの物権の客体は、1個の物である、ことになる。
- これが一物一権主義のもう一つの内容。物と権利は1:1対応。
- これが原則。
- 抵当目的物の拡大
- ただ、抵当権のところを見てて思うのは、物権の客体が拡大されてるなってこと。
- 付加一体物に従たる権利やを含めるところや、法定地上権も抵当権の客体の拡大。
- 大村民法では、一括競売(392)は、競売権の範囲で土地抵当権の効力が建物にも及ぶと記載されているから、これは一物一権主義の例外と位置付けてると読める。
- 日本の民法では土地と建物は別個の不動産。
- 一物一権主義による歯止め
- 合有・総有ー物全体に対する所有権という実態の説明概念
- 合有や総有というのは、複数の人がもつ物を集めてメンバー皆で利用できるようにしようというのが基本的な発想。
- なので、集めた物を簡単に売ったり、返してくれって言うことはできないことになっている。
- 持分処分の自由、分割請求権の制限(676)
- これを債権でやったのがプール。
- プールの目的は、もともとは参入障壁をつくり、自分たちの市場競争力を維持するための仕組み。
- 利用メンバーの限定という側面の利用。
- 情報の私有・共有・公有からエジソンの話引用。
- 現在では投資のスキームとして使われもする=証券化=流動化
"投資<融資"
- メンバーの流動化が目的。
- 知的財産権を金融商品にするスキーム
- 資産流動化対象資産としての知的財産 http://www.iip.or.jp/summary/pdf/detail03j/15_20.pdf
- 資産流動化の方法
- プールの目的は、もともとは参入障壁をつくり、自分たちの市場競争力を維持するための仕組み。
- 債権化
- 物権から債権の流れ。
- 流動化=譲渡→そのための証券化
- 抵当権の交換価値の側面が重視されて、物上代位の範囲が拡張されていること。これも物権の債権化の流れといえる。
- 島並先生の「物権的構成の限界」がとても興味深い。
- 物権から債権の流れ。
- 人を介在しない物権から、人を介在する債権化への流れ。
- 不動産価値の下落
- 人からの回収
- 債権譲渡=デフォルトリスクの移転
- 人的担保との類似性
- 債権譲渡=デフォルトリスクの移転
■
物権と債権って、人と人との関係の説明にも使える気がしてる。
そんな風に、単純化したい。
単純化できたら、もっと分かるし、きっとラク。
いろいろどうでもよくなってからがはじまりだ。 by TO
— Copy writing (@Copy__writing) 2013, 12月 16