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There is nothing to writing. All you do is to sit down at typewriter, and bleed. - Ernest Hemingway

産業再生機構とKanebo bailout―悩ましすぎるofとか

昨日のエントリの続き。

債務超過に陥った企業を立て直し再生させるには、まず抱えている債務を減らすことが必要。 その方法として私的整理と法的整理の2種類がある。前者は債権者の同意を得て債務を減らす方法で、後者は裁判所の関与の下、債権者の同意とは無関係に債務を減らす方法。

2004年にカネボウが破綻したとき、産業再生機構が介入してその再生を図ったけれど、この産業再生機構による再生は「政府主導の私的整理」。

私的整理は、本来各債権者と債務者が話し合って再生に向けて債務を減らす方策を考えるものだけれど、その交渉は当事者だけではうまく進まないことも多い。特に、債権額が莫大なメインバンクと、少額な債権の回収より再生にかかる負担を避けたい非メインバンクという利害状況の違いが交渉の難化に拍車をかける。

メインバンクが策定した再生案に対し非メインバンクが同意しない場合は、法的整理へと移ることになる。しかし、これによる企業の信用力低下は、企業のPL改善に与える悪影響が大きい。円滑な再生の実現という観点からは法的整理はなるべく避けたい。そのため、再生への同意を取り付けるべく、メインが非メインの債権を肩代わりする「メイン寄せ」が行われるようになる。その結果、メインバンクの負担が重くなりすぎる弊害が生じることになる。

そこで、このメイン寄せの弊害を回避すべく産業再生機構が設立される。当事者間の交渉に政府が介入し、メインバンクの代わりに非メインバンクから不良債権を買取りその処理を行うことが目的。これにより、メイン寄せの弊害を回避し、私的整理の本来のメリットを生かすという趣旨。

2004年3月27日付のJapanTimesには、産業再生機構によるカネボウ支援決定のニュースが掲載されている。

Burden of Kanebo bailout (産業再生機構のカネボウ支援) | 英語の社説ならジャパンタイムズウィークリー

当時は一生懸命読みました。 JapanTimesの2004年版を買ってリスニングCDでも結構繰り返して聞いたっけ。 他の記事は全然興味持てなかったんだけど、これだけはなんかとても興味があって写経したりもした。なつかしい。

久しぶりに記事を見たら単語も文法も全部忘れてるんだけど、なかでも特にひっかかったのはこれ。

So far, the IRC has come to the rescue of more than 10 companies, of which Kanebo is the largest.

関係代名詞のwhoseとof whichの使い分け、というのは英文レターを書く際も悩ましいとこだった。仕事では慣例のようにof whichを使っていたのだけど、きちんと使い分けがあったのね(高校の英文法だった 汗)…。

使い分けに関しては、以下のURLが参考になりました。

whose = of which の用法 - RAVCO

関係代名詞のwhoseとof whichについて。文法の正誤。 まずはwhoseを使った文。 1.... - Yahoo!知恵袋

で、上の文だけど、この文を関係代名詞を使わないで書くと、

  • So far, the IRC has come to the rescue of more than 10 companies.

  • Kanebo of 10 companies is the largest.

でいいのかしらん?

って、書き直してみて、そういえば前置詞ofっていうのも、非常に悩ましいヤツだったことを思い出した。

of の用法 [主要前置詞] - RAVCO

Kanebo of 10 companiesって、所属のof? 10社のうちのカネボウ…でof…。 どうも違和感があるのだけど、これはもともとのKanebo of 10 companiesが間違っている??

むー。

それにしても、このRAVCOっていう英文法の解説サイトはすごくいいね。
よく見たら、英語だけじゃなくて数学とかもある!
算数つくってくれないかな、算数。 どうして、そういう公式になるのか、っていうとこを説明してくれるサイトがないかしらん。

Have a happy study.
なんてすてきないいコピー

2013/12/22 13:57追記

うぁー 違った!

もー全然所有格のof whichじゃないじゃん!これは目的格だけど、前置詞と組み合わさっているので、先行詞の直後に置かれている‥でいいのかな。

つまり、Kanebo is (the largest of 10 companies).この( )全体を補語と見て、of whichは目的格の関係代名詞になる、かな。補語は目的格でいいんよね、確か‥。

それと、the largest of 10 companiesがofでinじゃない理由はこちらにありました。

13.最上級のinとofの使い分けの謎 | 学習自由区 - 楽天ブログ

of whichの形を見て瞬間的に、whoseとの違いがわからんって思ってたのを思い出してしまいました‥///// ありがとうございます。

あー はずかしー もー きゃー